新NISAがはじまって3か月が経とうとしています。
私は毎週週末にSBI証券の「週間ランキング」を眺めているんですが、不動の人気は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のふたつが2強を独占していることがほとんどです。
実際投資家でも「オルカンかS&P500に投資しておけば大丈夫」と唱える方も多いのも事実です。
しかし「株式100%は怖い」というかたや「株式以外にも分散させたい」という方もいらっしゃると思います。
今回は株式以外にも投資できる「バランス型投資信託を2つ」ご紹介します。
バランス型投資信託ってなに?
NISAで人気のオルカンやS&P500などの投資信託は多くの株式に分散投資していますが、株式100%の投資商品です。
一方バランス型投資信託は「国内株式のみ」、「海外株式のみ」のような特定の資産に集中することなく、複数の資産(株式のみではなく債券やREIT等)や地域にバランスよく投資する投資信託をさします。
バランス型投資信託のメリット
メリットは以下の2点があります。
- 1つの投資信託で複数の資産に投資ができる
- ファンドマネージャーが資産配分を自動で調整してくれる
①1つの投資信託で複数の資産に投資ができる
バランス型投資信託のイメージ図は以下のとおりです。
SBI証券
バランス型投資信託は先進国・新興国の株式だけではなく、債券やREITなど、他の資産に一度で投資できる投資信託です。同じようなポートフォリオを1から構築するのは大変なことですので、「手軽に資産分散投資ができる」点が大きなメリットの一つです。
②ファンドマネージャーが資産配分を自動で調整してくれる
ファンドマネージャーが資産の配分を自動で調整してくれる点も大きなメリットです。株式、債券、REIT等の価格変動で後々最初に投資していた分散比率は崩れます。リバランスを自分で行うことは決して簡単なことではないので、自動で行ってくれるのはありがたいですね。
バランス型投資信託のデメリット
バランス型投資信託のデメリットは以下の2点です。
- 運用にかかる手数料が少し割高
- 基準価格変動の原因が把握しにくい
- それぞれ均等に配分して投資する為小さな市場規模にも投資する可能性
①運用にかかる手数料が少し割高
投資にかかる手数料をバランス型投資信託で一番人気あるであろうeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)と投資信託でおなじみeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)で比較してみます。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | 0.143%以内 |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.05775% |
とはいえ、他のアクティブファンド等と比べると割安なレベルなので、気にしないレベルかもしれません。
②基準価格変動の原因が把握しにくい
バランス型投資信託は株式だけでなく、債券やREITなど様々な分野を投資対象とします。そのため、基準価格が何が原因で変動しているのかが複雑になりわかりにくいというデメリットがあります。
③それぞれ均等に配分して投資する為小さな市場規模にも投資する可能性
バランス型投資信託は、投資対象に均等に投資を行います。言い換えれば、市場規模に関係なく資金を投じるということになります、
例えば、先進国株式や、先進国債券とくらべてREITや新興国株式は規模としてはかなり小さいです。
2023年のデータになりますが、J-REIT市場は58社で構成されており、市場規模は15.8兆円です。
一方2024年1月現在の世界株式市場規模は111兆ドル(現在1$=150円前後)ですので、市場規模に大きな差があることがわかります。
国内リートと先進国株式を同じ割合の配分にすると、アップルやマイクロソフトよりも、REIT産業のほうが遥かに大きな比率で組み入れられることになってしまいます
バランス型投資信託オススメ銘柄
①eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
まず紹介するのがeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)です。
投資対象は国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REITおよび先進国REITで、純資産総額に対して12.5%ずつ投資するファンドです。
手数料は年率0.143%と同じジャンルのファンドの中では安い部類に入ります。
楽天証券-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
直近5年のリターンは8.42%(楽天証券)とまぁまぁの水準でしょう。コストも低いので、バランス型投資信託を検討するならぜひ検討に入れたいファンドの1つです。
②ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
楽天証券-目論見書
2つ目に紹介するのがニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)です。
投資対象は国内株式、先進国株式、国内債券、先進国債券に純資産額に対して25%ずつ投資します。先ほどのeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)に比べてREITが含まれていない分ややシンプルな構成です。
手数料は0.154%とこちらも同様安い部類に入ると思います。
楽天証券-<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
直近5年のリターンは9.59%とこちらも悪くない水準かと思います。バランス型投資sん宅検討中で、REITを組み入れたくない方にはおすすめのファンドです。
まとめ
バランス型投資信託はファンド1つで複数の資産に投資ができ、他のアクティブファンドに比べて手数料を抑えて運用することができます。
今回はファンドを2つご紹介しましたが、他にもさまざまな割合でファンドが運用されているので、自分がとれるリスクを検討において運用先を検討してみてください^^
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