高配当株投資は高配当株をコツコツ買い集めて一つのポートフォリオを構築するというのが主流ですが、中には管理が難しくなったり、面倒だと考える方も多いと思います。
そんな方にお勧めが高配当株詰め合わせパックの高配当株ETFをポートフォリオに組み合わせるという方法です。ひとつのETFを購入するだけで、複数の高配当株に分散できる点は魅力的です。
今回は、高配当株ETFの中からNEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信(1577)をご紹介します。
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信(1577)は70銘柄に分散されたETF
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信は名前長いので記事の中では1577と略させていただきます。
1577はNISA成長投資枠対象です。
1577は野村日本株高配当70指数に連動を目指すETFです。
野村日本株高配当70指数は上場株式のうち、予想配当利回りの高い、原則70銘柄で構成されます。
1577の基本情報は以下の通りです。
名称コード | 1577 |
銘柄正式名 | NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 |
愛称・略称 | NF・日本株高配当70 ETF |
対象指標 | 野村日本株高配当70 |
純資産総額 | 1,219.6億円 |
分配金利回り | 2.93% |
信託報酬(年率・税込) | 0.352% |
分配金支払基準日 | 毎年1月、4月、7月、10月の各7日(年4回) |
ETFの構成業種は景気敏感株多め
1577の構成業種は以下の通りです。
銀行業 | 10.2% |
建設業 | 8.3% |
保険業 | 7.7% |
卸売業 | 7.5% |
機械 | 7.5% |
組入上位10銘柄
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信:月次レポート
1577の構成銘柄で上位を占めるのが銀行業・建設業・保険業です。いわゆる景気敏感株が占めている印象です。景気敏感株は株価変動が特に高い銘柄でなので急な暴落にはくれぐれも注意が必要です。
組入上位10銘柄を見ると1銘柄約1.7%程度(割合は1銘柄当たり1~1.8%程度)で70銘柄に分散されているのでバランスが難しいところ。
配当利回りは、現在株高が進行している影響もあり3%前後で推移しています。利回りは申し分ないですね。
信託報酬はやや割高。評価が分かれる点かもしれない
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信(1589) | 0.352% |
NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489) | 0.308% |
銘柄数が多くなっただけ信託報酬を上げざるを得なかったのか不明ですが、ややデメリットポイントでしょう。
運用パフォーマンスは右肩上がり
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信:月次レポート
運用実績は緩やかではありますが右肩上がりで推移で推移しています。
純資産額は2021年から緩やかに増加しています。少し苦戦した時期が2023年3月まで続きましたが、そこからまた上昇傾向です(おそらく日銀の金融緩和が解除されたことによる銀行株への期待の影響が大きいと考えられます)。
まとめ:人を選ぶETFという印象。私は1489で良いかもしれない。
いかがでしょうか。
日銀のマイナス金利解除、YCC撤廃が決定した現在の環境では、1577のパフォーマンは期待できますので、場合によってはキャピタルゲインも期待できます(推奨はしませんが)。
しかし、高配当株投資は高配当が魅力、長期運用が前提です。長期で考えたときに景気敏感株を多く保有することはややリスキーな選択です。
ですので、1577は投資対象として検討してもいが、メインにはならないかな?というのが私の考えです。あくまでポートフォリオの一部で組み込むのはアリかな?って立ち位置です。
投資信託になりますが、景気敏感株多めで考えるならSBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)も比較するのもアリかもしれません。手数料は0.099%と最安レベルです。
投資戦略は人それぞれ異なりますので、一度ポートフォリオに組み込むか検討してみてはいかがでしょうか。